結婚式ご祝儀袋の書き方はこれで完ペキ!入れ方と渡し方についてご紹介
ご祝儀袋のマナーについて知りたい人向けに、ステージ別にわかりやすくご紹介します。
結婚式ご祝儀袋の書き方はこれで完ペキ!入れ方と渡し方についてもご紹介

「結婚式の祝儀袋の書き方がわからない!」
「ご祝儀の入れ方にもマナーってあったっけ?」
「当日渡す時に失敗したら嫌だな…」
結婚式というおめでたいイベントに参列できることは嬉しいものの、招待状が届いて焦る人も多いのではないでしょうか。
新郎新婦に対する細かな心遣いを反映しているご祝儀袋のマナー。
調べるとたくさんありますが、
✓書き方
✓入れ方
✓渡し方
と3つのステージに分けると覚えやすいですよ。
そこでこの記事では、ご祝儀袋のマナーについて知りたい人向けに、ステージ別にわかりやすくご紹介します。
ご祝儀袋の各名称を覚えよう

結婚式向けのご祝儀袋の各パーツには、それぞれ決まった名称があります。
さまざまな種類のご祝儀袋が市販されていますが、もっともオーソドックスなものは以下のデザインです。
①熨斗(のし):写真向かって右上にある飾り(熨斗なしの祝儀袋はお見舞い用のため、結婚式には不向き)
②水引き:帯紐のこと。結婚式向けの水引きは「あわじ結び」「結びきり」「梅結び」(ほどいて何度も結べてしまう「蝶結び」はNG)
③名目:「壽」などお祝を表す文字
④短冊(表書き):名目が印刷されている細長い紙
市販されているご祝儀袋セットには、ご祝儀を入れる中袋(または中包み)もついています。
中袋にはご祝儀を入れます。
結婚式当日、ご祝儀袋は袱紗(ふくさ)に包み、式場に持参するのがマナーです。

袱紗とは金品を包む布のことですが、結婚式のご祝儀袋を包むのには
・ご祝儀袋が汚れたり折れたりするのを防ぐため
・結婚式を大切に思い、礼を尽くすため
という理由があります。
袱紗は慶弔でも使用しますが、おめでたい席の袱紗は赤やオレンジ色など暖色系です(紫は慶弔両方に使えます)。
袱紗がない場合は、大きめのハンカチや風呂敷で代用することも可能です。
結婚式ご祝儀袋の書き方
結婚式用のご祝儀袋に文字を書く時は
・筆
・黒の筆ペン
・黒のサインペン
・黒のフェルトペン
のいずれかを使うのがマナーです。
黒く太い筆跡を残すことには、「2人の心や縁が薄れない」という意味があります(薄い黒色はNG)。
祝儀袋に記入するのは
①外包み(表書き)
②中袋(表面)
③中袋(裏面)
の3箇所です。
各箇所の書き方について詳しく見てみましょう。
外包みの書き方
基本的に外包みで記入するのは、短冊部分のみです。
短冊をご祝儀袋から外し
・上部に名目(印刷されている場合は必要なし)
・下部に贈る人の氏名
をそれぞれ記入します。
結婚式の祝儀袋で使える主な名目は
・壽
・寿
・御結婚御祝
など。
合計文字数が4文字になる名目は、縁起が悪いとされているため避けましょう。
氏名は、フルネームで記入します。
ただし、ご祝儀を一緒に贈る人の数や立場などによって書き方は異なります。
・1人の場合
・2~3人の場合
・4人以上の場合
に分けて、それぞれ一覧表にまとめました。
○1人の場合
祝儀の贈り主 | 書き方 |
肩書なし | 名目よりもやや小さめの文字でフルネームを書く |
肩書あり | 名前よりもやや小さめの文字で、名前の右上に書く(長い肩書は、2行に分けてもOK) |
○2~3人の場合
ご祝儀の贈り主 | 書き方 |
夫婦 | 右から夫、妻の順で名前を書く(妻の名字は省いてもOK) |
友人 | 右から姓の五十音順に書く |
会社 | 右から役職順に書く |
家族 | 右から夫、妻、子の順で名前を書く |
○4人以上の場合
ご祝儀の贈り主 | 書き方 |
家族 | ・表書きに代表者の名前を書いたら、その横に「他家族一同」と記す ・別紙(和紙が無難)に名目とともに家族全員の名前を書いて中袋に入れる |
友人 | ・表書きは「友人一同」 ・別紙に名目とともに友人全員の名前(右から五十音順)と住所を書いて中袋に入れる |
会社 | ・表書きに代表者の名前を書いたら、その横に「他○○部署一同」と記す ・別紙に名目とともに社員の名前(右から役職順)と住所を書いて中袋に入れる |
中袋(表面)の書き方
中袋の表には、「金 ○萬円」と書きます。
その他
「○万円」
「○萬圓」
としてもOKです。
「○萬円也」とする表現もありますが、「也」は10万円以上の金額につけるものと覚えておきましょう。
金額は、原則として旧字体で書きます。
最近では新字体で書くことも問題ないとされていますが、新字体は改ざんしやすいため(例えば、「一」に横棒を加えると、簡単に「二」になる)、できるだけ旧字体を使うのが望ましいとされています。
数字 | 新字体 | 旧字体 |
1 | 一 | 壱 |
2 | 二 | 弐 |
3 | 三 | 参 |
5 | 五 | 伍 |
7 | 七 | 七 |
8 | 八 | 八 |
10 | 十 | 拾 |
1,000 | 千 | 阡 |
10,000 | 万 | 萬 |
中袋(裏面)の書き方
中袋の裏側には、住所と名前を記入しましょう。
中袋に氏名と住所を記入するのは、新郎新婦に配慮してのことです。
新郎新婦はご祝儀を整理する際、外包みを外します。
もし中袋に何も記載されていなければ、「誰が包んだのかわからない」と混乱するでしょう。
面倒かもしれませんが、マナーとして忘れずに書くようにしましょう。
中袋のない場合の書き方は?
水引きが印刷されたご祝儀袋には、中袋や中包みはありません。
このタイプのご祝儀袋を使う場合は、外包みの裏側左下に贈り主の住所と金額を書きます。
ご祝儀の入れ方マナー

ご祝儀の入れ方には、書き方同様細かなマナーがあります。
ここでは
①ご祝儀用のお札に関するマナー
②お札を入れる時のマナー
③中袋の包み方
の3つに分けてご紹介します。
①ご祝儀のお札に関するマナー
結婚式のご祝儀袋に入れるお札のマナーには、以下のものがあります。
・すべて新札を用意する(手間をかけてもあなたを祝福したいという気持ちを伝えるため)
・偶数は避ける(割り切れる数字は、別れを意味する。ただし、「八」は末広がりを意味するためOK)
・数字の「9」も避ける(く=苦)
新札は、銀行または郵便局で入手可能です。
ご祝儀の相場ですが
・1万円:結婚式に出席しない場合
・3万円:友人または会社の同僚として招待された場合
・5万円:身内として招待された場合
を目安にするとよいでしょう。
②お札を入れる時のマナー
お札を入れる時は、以下のマナーを守りましょう。
・中袋を開けた時に、お札が表を向いている(中袋の表側から肖像画が見える)ように入れる。
・お札はすべて同じ方向に揃えて入れる。
③中袋の包み方
中袋にお札を入れて氏名などを記入したら、以下の手順で中袋を包みましょう。
①水引きを外して外包みを広げる
②中袋の表を上にして①の中央に置く
③外包みの左端・右端の順で折る(熨斗がついている面が一番上にくる)
④③を裏返して、外包みの上、下の順で折る
⑤④を裏返して水引きをはめて、短冊を水引きと外包みの間に挟む
ここで留意するのは、上包みの最後が上になるように折り上げるという点です(「よろこびは天を向く」の意味がある)。
下向きに折るのは、お悔やみを意味しますので、絶対に間違えないように気をつけましょう。
ご祝儀袋の渡し方
準備したご祝儀袋は、忘れずに袱紗に包んで結婚式場に持参します。
○袱紗の包み方
①袱紗をひし形に広げて、ご祝儀袋を置く(袱紗は裏面が上で、ご祝儀袋は表書きが上)
②左端を右に折る
③上端を下に折る
④下端を上に折る
⑤右端を左に折る
⑥ご祝儀袋の大きさに合わせて形を整える
ご祝儀袋を渡す場所は、式場の受付です。
自分の番が来たら、以下の手順で受付の人に手渡します。
①袱紗を取り出し、右手で右、下の順に開く
②下からご祝儀袋を取り出す
③左手で袱紗とご祝儀袋を押さえながら、開けた袱紗の端をご祝儀袋の下でたたむ
④袱紗を時計回りに回転させて、受付の人から見てご祝儀袋が正位置になるように手渡す
④は、必ず時計回りにまわしましょう。
時計と反対回りに回転させるのは、お悔やみの時です。
まとめ

結婚式のご祝儀袋の書き方からお札の入れ方、そして式場での渡し方までご紹介しました。
ここで、ご紹介したマナーを簡単にまとめます。
○書き方
・文字は黒く濃い墨の筆などでしっかりと書く
・贈り主の氏名は、3名まで表書きにフルネームで記入する
・贈り主が4名以上の場合は、代表者の名前+「他家族一同(他○○部署一同)」または「友人一同」というふうに書き、贈り主全員の名前を書いた別紙を中袋に入れる
・金額は旧字体を使用するのがベター
・中袋の裏側には、必ず氏名と住所を記入する
○入れ方
・8をのぞく偶数と「9」は避けてご祝儀を用意する
・新札を同じ方向に揃えて中袋に入れる
・中袋を開けた時にお札の肖像画が見えるように入れる
・外包みの最後は上が向くように折り上げる
○渡し方
・ご祝儀袋は袱紗で包む
・ご祝儀袋を必ず時計回りにまわしてから、受付の人に渡す
細かなマナーがたくさんあってびっくりするかもしれませんが、すべて新郎新婦の結婚を祝う気持ちにつながります。
ご祝儀袋の準備には時間に余裕を持ち、ていねいに進めていきましょう。
ご祝儀袋の渡し方について自信がないという場合は、何度か練習して本番に備えるという方法もありです。
結婚式のご祝儀袋についてマナーを守り、新郎新婦の門出を気持ちよくお祝いましょう。
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